GFで変わる私の体と心

家族で楽しむグルテンフリー 私の体験談と工夫

Tags: グルテンフリー, 体験談, 家族, 継続, 工夫

グルテンフリーという言葉を耳にして、「体によさそう」「試してみたい」と感じていても、家族との食事がネックになって一歩踏み出せない、あるいは始めてみたものの家族から戸惑いの声が聞かれる、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

私自身も、グルテンフリーを始めた当初は、自分ひとりの食生活を変えるだけでも大変なのに、家族の食事はどうしたら良いのだろうか、果たして家族は理解してくれるだろうか、といった不安がありました。しかし、いくつかの工夫を重ね、家族と一緒にグルテンフリーを楽しむことができるようになりました。

この体験談が、同じように家族との食事に悩む方の参考になれば幸いです。

なぜ家族にグルテンフリーを伝える必要があったのか

私がグルテンフリーを始めたのは、「なんとなく体調が優れない」「疲れやすい」「お腹の調子が安定しない」といった漠然とした不調を改善したいと思ったのがきっかけでした。インターネットで調べていくうちにグルテンフリーにたどり着き、「もしかしたら、これが私の不調の原因かもしれない」と感じ、試してみることにしたのです。

しかし、私たちは家族と一緒に食卓を囲むことがほとんどです。カレーやシチュー、パスタ、パン、うどん、ラーメンなど、一般的な家庭料理には小麦粉が含まれているものが多くあります。自分だけ別の食事を用意するのは手間がかかりますし、家族も「なぜ一緒に食べられないの?」と寂しく感じるかもしれません。

何より、自分の体の変化のために始めたことではあっても、家族の理解と協力がなければ、継続は難しいだろうと感じました。そこで、家族に正直に話してみることにしたのです。

家族にどう伝えたか、そして最初の反応

夫と子どもにグルテンフリーを始めたいと話した時、最初は少し戸惑った様子でした。特に夫は、「体に悪いものじゃないんでしょ?」「なんで急に?」と疑問を感じていたようです。

私は、体調が優れないこと、そしてそれがもしかしたら食事が関係しているのかもしれないと感じていること、グルテンフリーを試すことで何かしらの変化があるかもしれない、ということを丁寧に伝えました。決して「小麦粉は体に悪いから、あなたたちも食べるべきではない」という強い調子ではなく、「私の体のために、しばらく試してみたいと思っている」というスタンスで話しました。

子どもには、難しい説明は避け、「お腹が痛くなりにくいご飯にしてみようと思うの。美味しいものもたくさんあるんだよ」と伝えました。

最初は「ふーん」といった反応でしたが、私がグルテンフリーの食材を探したり、工夫して料理をする姿を見ているうちに、「大変そうだね」「これなら食べられるの?」と関心を持ってくれるようになりました。

家族と一緒に楽しむための具体的な工夫

グルテンフリーを家族に押し付けるのではなく、一緒に楽しむためにはいくつかの工夫が必要でした。

1. 家族も美味しく食べられるグルテンフリーメニューを開発する

定番の家庭料理をグルテンフリーに置き換えてみることから始めました。例えば、カレーやシチューのとろみ付けに米粉を使ったり、唐揚げの衣を米粉や片栗粉にしたり、お好み焼きやチヂミを米粉で作ったりしました。

驚いたのは、家族がこれらのグルテンフリー版の料理を「これも美味しいね」「全然気づかなかった」と言ってくれたことです。特に米粉の唐揚げはサクサクとした食感が好評でした。家族が美味しいと思ってくれれば、自然と食卓にグルテンフリーのメニューが増えていきます。

2. 共通で使える代替品を活用する

醤油や味噌などの調味料は、グルテンフリーのものを選ぶようにしました。家族全員が使うものなので、全員がGF対応になることで、料理の手間が省けます。米粉のパスタやうどん、グルテンフリーのパンなども試しました。

最初は「普通のパスタの方が良い」と言われたこともありましたが、色々な商品を試したり、ソースを工夫したりするうちに、家族も納得してくれるものがいくつか見つかりました。

3. 家族には普通の食事も用意しつつ、自分はGFにする

すべてのメニューをグルテンフリーにするのは難しい場合もあります。そんな時は、無理せず家族には普通の食事を用意し、自分だけグルテンフリーのものを食べるという方法も取り入れました。

例えば、ラーメンの時は、自分は米粉麺を用意したり、具材だけを分けて食べたりしました。パスタの時は、自分の分だけ米粉パスタを茹でる、といった具合です。完璧を目指さず、できる範囲で柔軟に対応することが継続の秘訣だと感じています。

4. 家族がグルテンフリーに興味を持つ機会を作る

一緒に米粉パンを焼いてみたり、グルテンフリーの美味しいスイーツを一緒に買いに行ったり、作ってみたりしました。家族がグルテンフリーの食事を楽しいもの、美味しいものだと感じてくれれば、自然とポジティブな関心を持ってくれます。

私の体調が良くなってきたことを話したり、グルテンフリーに関するポジティブな情報(例えば、アスリートが取り入れている話など)を共有したりすることも、理解を深める助けになりました。

家族の理解が深まり、協力的になったきっかけ

私がグルテンフリーを始めて数ヶ月経った頃、自分自身が体調の変化を実感し始めました。悩んでいたお腹の不調が軽減され、以前よりも疲れを感じにくくなったのです。気持ちも少し前向きになったように感じました。

その変化を家族に話したところ、夫が「本当に変わったね」と言ってくれるようになりました。子どもも、「前より元気になったね」と言ってくれることがありました。

実際に私の体調が良い方向へ変化したことを見て、家族はグルテンフリーが私にとって意味のあることなのだと理解し、応援してくれるようになったのです。外食の際にお店選びを気遣ってくれたり、「これは食べられるの?」と聞いてくれたり、協力的な姿勢を見せてくれるようになりました。

まとめ:家族とのコミュニケーションが鍵

グルテンフリーを家族と一緒に楽しむためには、まず自分の体の声に耳を傾け、なぜグルテンフリーを試したいのかを正直に、しかし押し付けがましくなく伝えることが大切だと感じています。

そして、家族の食事をすべて変えるのではなく、一緒に美味しく食べられる工夫を取り入れたり、時には自分だけGFにしたりと、柔軟な姿勢で取り組むことが継続につながります。

何より、自分の体調が良い方向へ変化していく姿を見せることが、家族の理解と協力に繋がる一番の近道かもしれません。完璧を目指さず、家族とのコミュニケーションを大切にしながら、楽しみながらグルテンフリー生活を続けていくことが、体だけでなく心の健康にも繋がるのだと実感しています。