グルテンフリー 完璧主義を手放したら続けられた 私の体験談と変化
グルテンフリーを完璧に。その思い込みが私を苦しめました
グルテンフリーという言葉を知り、体調不良の改善に効果があるかもしれないと期待して、私も挑戦を始めました。インターネットで情報を集めるうちに、「完璧にグルテンを排除しないと意味がない」という言葉を目にし、自分もそうしなければならないと思い込んでしまったのです。
最初のうちは、パンやパスタ、うどんなどを避けることから始めました。しかし、すぐに壁にぶつかりました。例えば、醤油や味噌などの調味料にもグルテンが含まれていることを知り、何を選べば良いのかわからなくなったり、外食ではメニュー選びに困り、友人の誘いを断ってしまったり。自炊をするにしても、いちからグルテンフリーのレシピを調べ、普段使わない食材や調味料を探すのが手間に感じられました。
「これもダメ、あれもダメ」と制限ばかりに意識が向き、食事の時間が楽しくなくなってしまったのです。少しでもグルテンを摂ってしまったと感じると、「もうダメだ、失敗だ」と自己嫌悪に陥り、次に進む気力が失われる。そんな状態が続き、「グルテンフリーは私には無理なのかもしれない」と、挫折寸前でした。体への良い変化を感じる前に、心の負担ばかりが大きくなっていったのです。
「完璧じゃなくても大丈夫」と気づいたきっかけ
グルテンフリーを始めて数週間が経ち、心身ともに疲弊していた頃、たまたま読んだある記事で「ゆるく続けることの大切さ」に触れました。「完璧を目指すのではなく、できる範囲で取り入れるだけでも体は変化する」という言葉が、当時の私には衝撃でした。
それまでの私は、「やるなら徹底的にやらないと意味がない」という完璧主義の考え方に縛られていました。しかし、その考え方が自分を苦しめていることに気づかされたのです。グルテンフリーを始めた目的は、体調を良くして毎日をもっと快適に過ごすことでした。完璧を目指して苦しくなり、かえってストレスを溜めてしまっては、本末転倒だと気づいたのです。
この気づきをきっかけに、私は「完璧主義」を手放すことを決めました。「ゆるく、長く続けること」を目標に、グルテンフリーへの向き合い方を変えることにしました。
ゆるグルテンフリーの実践で変わったこと
完璧主義を手放してからは、気持ちがぐっと楽になりました。例えば、外食をする際は、できる範囲でグルテンを避ける努力はしますが、無理な場合はそこまで気にしすぎないようにしました。醤油を使った料理を選んでしまっても、「今回は仕方ない」と割り切ることにしたのです。
家での食事でも、すべてをグルテンフリーにするのではなく、主食を米粉パンや米に変えたり、パスタの代わりに米粉麺を使ったりするなど、取り入れやすいことから続けました。調味料も、まずは基本的なものからグルテンフリー対応のものに替えてみる、といったように、少しずつ変えていきました。
一番大きな変化は、食事に対する心の状態です。「これもダメ」ではなく、「これなら大丈夫」「今日はゆるく楽しもう」と思えるようになったことで、食事の時間が再び楽しいものになりました。
驚いたのは、完璧を目指さなくなったのに、むしろ体の変化を感じられるようになったことです。あんなに悩んでいた便秘が少しずつ改善され、お腹の張りが軽減されました。また、日中のだるさも以前より感じにくくなり、朝起きるのが楽になったように思います。
これは、完璧にグルテンを排除できたから、というよりも、ストレスなく「継続できた」からこその変化だと感じています。完璧主義を手放したことで、無理なくグルテンフリーを続けることができ、結果的に体調の良い状態を保てる時間が増えたのです。
続けることの価値と、自分らしいグルテンフリー
私の経験から言えるのは、グルテンフリーは必ずしも「完璧」である必要はないということです。特に、これから始めてみようと考えている方や、始めたばかりで戸惑っている方は、「完璧にやらなきゃ」というプレッシャーを感じすぎないでいただきたいと思います。
まずは、自分が無理なく続けられる範囲で始めてみることが大切です。例えば、週に数日から、一日のうち一食から、特定の食品だけ避ける、といったように、小さな一歩から始めてみてください。そして、少しでも良い変化を感じられたら、それが継続するモチベーションにつながります。
もし外食などでグルテンを摂ってしまっても、自分を責める必要はありません。「たまには良いか」と気持ちを切り替えて、次の食事からまた再開すれば良いのです。大切なのは、完全にやめてしまうのではなく、自分にとって心地よいペースで「続けること」です。
私のように完璧主義を手放すことで、心軽やかにグルテンフリーを続け、体と心の両方の良い変化を感じられるかもしれません。あなたも、自分らしい方法で、グルテンフリーを取り入れてみてはいかがでしょうか。