グルテンフリーで変わる心の調子 イライラが減った体験談
グルテンフリーという言葉を耳にした時、多くの方がまず「体の変化」を想像されるかもしれません。お腹の調子が良くなった、体が軽くなったといった具体的な体の変化は、グルテンフリーを始める大きな動機の一つです。私もそうでした。しかし、実際に続けてみて感じたのは、体だけでなく「心」にも穏やかな変化が訪れるということでした。
この記事では、私がグルテンフリーを始めてから、どのように心の調子、特に「イライラしやすい」という悩みが改善されていったのか、そのリアルな体験談をお話しします。グルテンフリーに興味があるけれど、本当に効果があるのか、体だけでなく心にも良い影響があるのか知りたいと考えている方に、私の経験が少しでも参考になれば幸いです。
始める前の私の悩み:漠然とした不調とイライラ
グルテンフリーを始める前、私は30代半ばの会社員として、忙しい日々を送っていました。体には、なんとなく重い、疲れやすい、お腹の調子が不安定といった漠然とした不調がありました。それに加えて、自分でもコントロールしきれない「イライラ」に悩まされることが増えていたのです。
些細なことでカッとなったり、一度イライラすると気持ちの切り替えが難しかったり。仕事で少しでも想定外のことがあると焦りや不満を感じ、通勤中の満員電車や街中のちょっとした出来事にも反応してしまっていました。生理前だけでなく、日常的に気分の波を感じ、なぜこんなに感情が不安定なのだろうと悩んでいました。
このような体の不調と心の不安定さが、私の毎日を少しずつ憂鬱なものにしていたように感じます。何かを変えたい、もっと穏やかに過ごしたい、そう強く思うようになりました。
グルテンフリーとの出会いと、心の変化への期待
体の不調を改善したいと思い、インターネットで色々な情報収集をする中で、グルテンフリーという食事法を知りました。最初は、便秘解消やダイエットといった体への効果に惹かれましたが、「腸は第二の脳」とも言われるように、腸内環境が心の状態にも影響するという情報を目にした時、もしかしたら私のイライラや気分の波にも良い影響があるかもしれない、と期待を持つようになったのです。
とはいえ、グルテンフリーの生活は大変そう、外食はどうするのだろう、本当に続けられるのだろうか、といった不安もたくさんありました。それでも、この漠然とした不調から抜け出したい、少しでも穏やかな毎日を送りたいという思いが勝り、思い切ってグルテンフリーを試してみることにしました。まずはできる範囲で、完全に除去するのではなく、「小麦を控える」ことから始めてみようと決めました。
体の変化、そして気づいた心の変化
グルテンフリーを始めて数週間ほど経った頃、まず体で小さな変化を感じ始めました。長年悩まされていた便秘が少しずつ改善に向かい、朝起きた時にお腹がスッキリしている日が増えました。なんとなく感じていた体の重さも、以前より軽減されたように感じました。
そして、グルテンフリーを始めて1ヶ月、2ヶ月と続けていくうちに、予想していなかった「心の変化」に気づき始めたのです。
まず一番顕著だったのは、「イライラすることが減った」ことです。以前なら反応していたような些細な出来事に対しても、冷静に受け止められるようになりました。通勤電車の中で足を踏まれても「まあ仕方ないか」と思えたり、仕事でミスがあっても過剰に自分を責めずに「どう改善しようか」と前向きに考えられるようになったり。感情のアップダウンが穏やかになり、気分の波が小さくなったように感じました。
これは単に気のせいだろうか?とも思いましたが、明らかに以前よりも穏やかに、そして前向きに日々を過ごせている実感がありました。友人からも「最近なんだか落ち着いてるね」「穏やかになった?」と言われることもあり、これはグルテンフリーによる体内の変化が、心にも良い影響を与えているのではないかと考えるようになりました。
体調が整ったことで、以前のように疲れやすさを感じなくなり、それが精神的な余裕につながったのかもしれません。また、食事内容に気を配るようになったことで、自分自身の体や心に向き合う時間が増え、それが心の安定につながった可能性も考えられます。
心の変化を実感して、継続へのモチベーションに
この心の変化を実感できたことは、グルテンフリーを続ける上で非常に大きなモチベーションとなりました。「体のため」だけでなく、「心のため」にもなっているのだと実感できたからです。
もちろん、外食や付き合いで悩むこと、つい小麦製品を口にしてしまうことも全くないわけではありません。完璧を目指しすぎるとストレスになるため、「できる範囲で」「ゆるく長く」続けることを意識しています。
私が実践している継続の工夫としては、以下のようなものがあります。
- 代替品を活用する: 米粉パンや玄米パスタ、豆腐麺など、小麦製品の代替となる食品を上手に取り入れています。最近は美味しいグルテンフリー製品が増えてきて、選択肢が広がりました。
- 簡単な自炊レシピを見つける: 凝った料理でなくても、米や野菜、肉、魚を中心とした簡単なメニューをいくつか決めておき、ローテーションしています。
- 外食時はメニュー選びを慎重に: 事前に候補のお店を調べたり、定員さんに相談したりして、蕎麦(十割)、米粉を使った料理、肉や魚料理、サラダなどを選ぶようにしています。無理な場合は、「できる範囲で」と割り切ることも大切だと考えています。
- 「完璧でなくても大丈夫」と考える: たまに小麦を口にしてしまっても、自分を責めないようにしています。「また明日から頑張ろう」と気持ちを切り替えることが、長期的な継続につながると感じています。
まとめ:体と心は繋がっている
私のグルテンフリー体験は、体調不良の改善を目指して始めたものですが、体だけでなく心の状態、特にイライラや気分の波といった精神的な側面に良い変化をもたらしてくれました。
もしあなたが、体調の不安だけでなく、漠然とした心の不安定さやイライラに悩んでいるのであれば、グルテンフリーが体と心両方へのアプローチになる可能性を秘めているかもしれません。
すぐに劇的な変化があるとは限りませんし、人によって合う合わないもあるでしょう。しかし、私の体験が示すように、食生活を見直すことは、体だけでなく心の平穏にも繋がる道の一つとなり得ます。
完璧を目指す必要はありません。まずはできることから、少しずつ試してみてはいかがでしょうか。あなたの体と心が、今よりもっと穏やかで軽やかになることを応援しています。